LiB-log

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試練は【最初】に訪れる

2016年になってから
LiBでは、毎月続々と新しい仲間が増えています。

以降も3月、4月と
新しく入社される方の数も右肩上がりに増えていく予定なので

新しく入社された方や、これから入社される方向けに
僕自身が多くの転職を見てきて学んできた事を

【新しい仲間たちへの応援とエール】の意味も込めて
Blogに書いてみようと思います。

ーーーーーーー

飛行機のパイロットの世界で
魔の11分間」と呼ばれる時間があります。

これは、過去の航空機事故の統計をとってみると、
そのほとんどは離陸後の3分間と、着陸前の8分間に集中しているため、
この11分間を「Critical Eleven Minutes(魔の11分間)」と呼ぶんだそうです。

中でも、パイロットが一番緊張するのが「離陸の3分間」らしいです。

離陸の時は、自動操縦ではなくパイロットが操縦しており、操縦操作の他にも様々な仕事(エンジンや計器のチェック、管制との交信など)に忙殺され、緊張度が一気に高まり、結果として人為的なミスが起こる確率がグンと上がるとのこと。

要するに、
パイロットにとっての最大の試練は
一番最初(離陸時)に訪れる
という事です。

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僕は、この話は飛行機に限らずに、
多くの物事に当てはまると思っています。

スポーツジムも通い始めて習慣がつくまでの最初が勝負。
食事制限ダイエットも勢いつけるための最初が勝負。

勉強や面倒なTASKもやり始めたら一気に進むので、やり始めるまでが勝負です。
手押し車も、最初だけ重いけど動き始めたら慣性の法則でスイスイ進むし、

多くの事柄において、
物理的にも、心理的にも
最初が一番しんどいと思います。

転職や部署移動も、
まったく同じだと思っています。

・慣れない人間関係(名前も顔も相関図もわからない)
・慣れない業務
・慣れない組織文化

・分からない社内用語
・ゼロから始まる信頼残高と実績
・力の入れどころ&抜きどころが分からない非効率

要するに、
一番大変な時期が一番最初にやってきます

そして、恋愛や人間関係において
第一印象がとても大きな影響を与えるように

職場においても
出だし(初月?)におけるその人の印象が
その後の活躍にも大きく影響を及ぼすと思っています。

要するに、
出だしは勝負所なのです。

まとめると「出だし」は
一番しんどい踏ん張りどころでもあると同時に
とても大切な勝負所でもある
って事です。

この事実を当人はもちろん、
周りも理解している事が大切だと思っています。

当人が、
「ここは勝負所で踏ん張りどころだ!」と
強いマインドセットを持って臨めれば、
当然、結果もついてきて、
この時期をブレイクスルーできるだろうし

周りも、
「一生懸命に支えよう!」と協力体制になれば
当人が無事にこの時期を乗り越える確率もグッと高まります。

たまにココをはき違えて
最初からバランス重視で仕事をしようとしたり、
慣れてきてから頑張ろう、といった
勝負所を捉え違いしているケースがありますが、
その場合、たいてい上手に立ち上がりません。

業務に慣れ、実績も積めば
自然とペースも掴めるしバランスも取れます。

そこに辿り着くまでが大事です。

なので、
LiBに入社してくれた仲間達&これから入社してくれる仲間達にも
ぜひこの意識を持って、
最初に訪れる「踏ん張り所&勝負所」を乗り切って欲しいと思います。

そして迎え入れる側のみんなにも
この意識をもって、新しい仲間をサポートして欲しいと思います。

加えて、もう1つ大事なことを。
ーーーーーーーー

www.nikkei.com


この記事でCA藤田さんは
既得権益」という言葉を使っていますが、

要するに、
会社から何かを与えてもらう、という
受け身の姿勢が諸悪の根源
なんだと思います。

ジョン・F・ケネディ大統領のかの有名な
「国が何をしてくれるかではなく、自分が国に何ができるかを考えよう」
ではありませんが、仕事にも同じ事が言えると思います。

自分と会社を切り離して
「会社は、自分に対して・・・」という受け身スタンスではなく

自分も会社を構成するメンバーの一員である、と自覚し、
より良い環境を自らの手で創っていこう、という
主体性スタンス
こそが、最も大切な大原則なんだと思います。

例えば、LiBには
責任が生む自由、個性がもたらす多様性
という大事な言葉があります。

これが意味するところは
自由(自分が理想とする働き方)は、会社が与えてくれる訳ではなく、
自らが責任を果たす事によって手にする
、という意味です。

LiBには
リモートで働くメンバーや、時短で活躍するママさん、
自分でも会社を経営しながらLiB社員として活躍する人や
他社のプロジェクトも手伝っている人など
多種多様な方々が集っています。

その全員に共通していることは、
その自由は、会社から与えられたモノでも
もちろん社長の僕が許可したモノでもなく、

本人達の素晴らしい活躍(責任)によって
自らが手にしたモノである、ということです。

僕は、このLiBの文化を
心から誇らしく思っています。

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LiBは、
社員自らが責任を果たすことで、
自分らしいペースで働ける自由を獲得したい、という挑戦を
徹底的に応援し協力する会社である
と表明しています。

ココで大事なことは
自由は自分自身で勝ち得るモノであり
会社から貰うモノではない、という個人の姿勢

その挑戦を個人任せにするのではなく
会社としても最大限応援し、協力者として支援する
という

会社と社員の相互信頼だと思っています。

LiBは
早く帰らせてくれる会社でも無く、
自由をくれる会社でもありません。

一方で
長時間労働を強いる会社でも
それらを推奨する会社でもありません。

※現に多くの社員が深夜残業も土日出社もなく、
夜18時以降のMTGは、ほとんどありません。

大事なことは
自身のミッションを全うし、
成果を上げて組織と事業に貢献すること。

そして、その成果を
自分が理想とする働き方で実現すること。

要するに
成果貢献と自分らしい働き方の両立です。

節々に「自分らしい」という表現を使いましたが、
この表現も、とても想いを込めて使用しています。

僕は、
働くペース(時短/長時間)や、
働く場所(オフィス/リモート)と言うのは

どれが正しくて、どれが理想である・・と言った
正解は無いモノだと思っています。

※アルバイトや派遣のように時間ではたらくケースもありますが、
主に総合職の正社員として働く場合を想定して書いています


なぜなら、人によって(というかその人が置かれている状況によって)
求める理想が異なるからです。

高校1年生と、受験前の3年生では
必要となる勉強のペースも、本人のマインドも異なるのに、

『放課後の居残り勉強はやめよう』とか
逆に『寝ないで深夜まで勉強しよう』なんて
一律にオペレーションするのは、どちらも馬鹿げていると思います。

新卒時代にように
馬車馬のように働きたいタイミングもあるでしょうし、
(スキルが低いうちは量で勝つしかないですし)

仕事のスキルも上がり
一方で、家族や育児もしくは自身の体力的にも
量ではなく質で勝負したいタイミングもあるでしょうし、

先ほどの「出だし」や「受験前」のタイミングのように
一時的にグッと踏ん張る瞬間もあると思っています。

このように、
働くペース(時短/長時間)や、働く場所(オフィス/リモート)と言うのは
人が置かれている状況(スキル/年齢/家族事情/性格/タイミング)によって
理想とする働き方が異なるのが事実なので

大事なことは、
それぞれが、それぞれ置かれている状況や、異なる理想を尊重し、
無駄な同調圧力を生じさせずに(ココ大事!)、

自分らしく働きながら成果貢献する、という理想を掲げ、
その理想を、社員個人がチームの仲間と一緒に追い求めることで、

結果として、
気がついたら理想の会社に近づいている、という状態かと思います。

会社とは、つまるところコミュニティであり、
社員1名1名の集合体が会社です。
会社さんという人がいる訳ではありません。

僕を含めた社員・役員のひとりひとりが
「自らの手で、理想とする場を創ろう!」と
挑戦することが、何より大事であり、最も楽しいコトだと思うのです。

コレを一緒に楽しめる人が
LiBが求める仲間であり、LiBで活躍する人だと思います。

とは言え、
まだまだ創業2年にも満たない
超スタートアップのベンチャーなので
(お恥ずかしいぐらい整っていない事も多々あり・・><)

会社&事業自体が「出だし」のフェーズであり
勝負所&踏ん張りどころ
ではありますが、

その状況に甘えるのではなく、
みんなで理想の場に出来るよう、

土台を作り、仕組みを作り、
一歩づつでも働きがいとやりがいに溢れた
強い成長強い収益(利益)
両立を実現する場にできるよう、
まずは社長の僕が誰よりもコミットしようと思います。

みんなも一緒にがんばりましょう!

組織運営における【3つ】の悩み

僕が今までに、
いくつかの組織運営を経験した中で
痛切に感じたことがあります。

それを今日はBlogに書きたいと思います。

この内容は、
社長として会社を経営する場合にも当てはまるし、

部長やマネージャーとして
組織やチームを預かる人にも、全て当てはまると思う。

この話しは、例え話で書いた方が
伝わりやすいと思うので、いきなり例え話から書きます。

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とある県にA高校、B高校、C高校という
3つの高校があります。

このA・B・C3校の野球部は
共に甲子園出場を目指して戦っているライバル高校です。

しかし
「甲子園を目指す」という目標は同じモノの
3校とも、部活運営の状況が異なっています。

C高校の野球部は、
そもそも部費が足りずに部活の道具(バットやミット)が足りません。
またお金がないので、練習場の確保もままなりません。

要するに、C高校の野球部は
【お金の悩み】にぶつかっていて
本業である野球の練習に専念する前段階の状態です。


B高校の野球部は
部費は潤沢にあるので道具や練習場は揃っているモノの、
部員同士の仲が悪く、チームがまとまっていません。

新入部員は先輩を嫌い、退部者が相次いでいます。
先輩は部長の言う事を聞かず、
部長は自分の言う事を聞かない部員をdisっています。

要するに、B高校の野球部は
【人の悩み】にぶつかっていて
本業である野球に集中できておらず、
部活動の時間のほとんどを人間関係問題に費やしています。


A高校の野球部は
部費も潤沢にあり、道具や練習場は揃い、
そしてチームメイトの仲も良く、
チームが「甲子園出場」という目標に向かって一枚岩になっています。

ただし、全国の甲子園出場の強豪校と比べ
まだまだバッティングの打率や、
ピッチャーのスキル、チームプレイのレベルなど、
「野球のスキルそのもの」に課題があり、
日々、そのスキルアップの為に練習に専念しています。

要するに、A高校の野球部は
野球技術という【本業の悩み】と戦っており、
甲子園に出場できるかどうかは神のみぞ知る、ですが
一歩ずつでも夢に向かって進んでいる状態です。

①金の悩み
②人の悩み
③本業の悩み

3つの悩みをもつそれぞれの野球部ですが、
いったい、どの野球部が健全な状態でしょうか?

そして、最も成長し、
最後に勝つ可能性が高いのは、どの野球部でしょうか?

・・・と聞くまでもなく、
一番健全な状態で、最も成長し、成功確率が高まっているのは
間違い無くA高校の野球部
だと思います。


僕は、会社経営においても
組織運営においても、

多くの会社、多くの部署で、
同じような現象が起きていると感じています。

これが、今日Blogに書きたい
組織運営における3つの悩みです。

ーーーーーーーーー

①金の悩み
②人の悩み
③本業の悩み

僕は組織における悩みは
ほぼこの3つのどれかだと思います。

この3つの悩みのうち、皆さんのチームは、
どの悩みに対して一番時間を使えているでしょうか?

僕の実感値では、
圧倒的に②の悩みにぶつかり、
②の問題に対して、時間と労力を使ってしまっている
会社やチームが多いように感じています。


会社に所属するチーム(部署)であれば
①のお金の悩みで躓くチームは少ないでしょう。

またスタートアップでも
幸いにも昨今は潤沢な資金がベンチャーにも流れてきているので
調達によってクリアするケースが多いです。

本来、社長の仕事は資金繰りと言われるぐらい
①も難しい問題なのですが、ここは社長がなんとか突破するしかない。


そして、①をクリアした会社も
実際のところほとんどのケースで
②でつまづいている事が多いように感じます。

上記の野球部の例えで言えば、

本来、甲子園出場を目指すのであれば、
バッティングの打率向上や、ピッチングスキルの向上、
相手の研究や、サインプレーの練習など
【勝負に勝つ為の悩み】に集中すべきなのに、

実際のところは、
それ以前の人の悩みに
時間やメンタルの大多数・・・

下手したら、半分以上どころか
7割〜8割を人問題に割いている会社(チーム)が多い気がします。

誰かの退職引き止めや、
チームのガタつき対処、

メンバーのモチベーション低下対応や、
延々とメンバーのガス抜きをする面談、などなど

野球部で言えば
野球の練習そっちのけで
部員同士が、部室で会話し続ける
ような
本末転倒な状態が続いている事が多い気がします。

その状態で、本業が失速しない訳がない。
そして野球でも勝てる訳がない。

ーーーーーーーーーー

チームや組織、
そして会社を率いるリーダーは

①(お金の悩み)を早々にクリアし、
②(人の悩み)を最大限にミニマイズする仕組みを創り上げ、
③(本業の悩み)に集中する状態を創り上げるか?

というのが、大切な仕事なんだと思っています。

とは言え、
②(人の悩み)がゼロな組織は無いと思うので

実際の所は、
悩みのうち【人問題の比率】をどれだけ下げられるか?

建設的な【本業の悩み】に時間を使う比率を
どれだけ高められるかどうか、が
勝負なんだと思います。

ーーーーーーーー

yosuke-lib.hatenablog.com

このブログにも書きましたが、

・えいや採用
・ビジョン浸透希薄
・やりがいの喪失
・仲間同士の対立構造

という落とし穴にはまり、
結果、組織コンディションが落ちた状態では
本業の悩みに集中できなくなってしまいます。

やはり、
チーム戦/組織戦においては
攻撃こそ最大の防御ではなく、
防御こそ最大の攻撃であり、
ディフェンスこそ、スピードアップの鍵だと思います。

僕の理想では
①(お金の悩み)には0%か10%、
②(人の悩み)は多くても20%まで、
③(本業の悩み)に残りの70〜80%を割ける状態が理想だと思っています。

売上や利益、営業戦略やプロダクトなど、本業の悩みは尽きる事はありませんが、そもそも本業の悩みに悩めていること自体が僕は幸せな状態だと思っています。

皆さんの組織は、
どの悩みに、どれだけの比率を割いていますか?

リファーラル採用とOBネットワークの活用

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いま採用シーンにおいて
リファーラルリクルーティングの重要度が増しています。


「リファーラルリクルーティング」とは、
社内外の信頼できる人脈を介した、紹介・推薦による採用活動のことです。

「リファーラルリクルーティング」とは? - 『日本の人事部』

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類は友を呼ぶと言うか
僕が新卒で入ったリクルートでも
「リクルート社員のまわりには、リクルートっぽい人が集まる」
と明言し、社内紹介を積極推奨していました。

この感覚は、
自分が会社を創業し仲間集めに奔走してみて
本当に腹落ちします。

LiBらしい人材は
LiB社員の周りにこそ多いと感じますし、

LiB社員が
「一緒に働きたい」と思う人は
大体の場合、社長の僕も働きたい人であることが多いです。

よってLiBでも社員紹介は
かなり説教的に取り組み、功を奏しているのですが、

僕の前職のトレンダーズでは、

社員から新しい人を紹介してもらう、という
従来のリファーラルルートに加えて、
卒業生のネットワークを活用する、という
もう1歩踏み込んだリファーラルルートの活用を始めています。

www.trenders.co.jp

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恐れ多くも、卒業生ネットワークの代表として
コメントをさせて頂いておりますが、
こうして卒業した古巣と良い関係を築き、
繋がれている事は本当に嬉しい限りです。


最近では、こうしたOB/OGネットワークを活用した
ブーメラン採用(出戻り採用)
取り組み始める企業も増えてきています。
(先日、サイバーエージェント社の発表も話題になっていましたね)

従来の企業文化では、
他社に転職した者は「辞めたら他人」という扱いが多かったかと思いますが

新しい概念として、
「卒業生」として仲間の一員であることを認め、
相互に協力しあう風潮へと変化がおきつつあると思います。

出戻り社員は、
一度は他社の環境を経験したことで
「隣の芝生は青く見える(実はそれほど青くない)」ことを自覚するため、
復職後の離職率は低いという特長があることや

転職先で新しいスキルなどを習得しているケースも多いので、
結果として、辞めづらく、立ち上がりも早く、活躍しやすいとの事。


こうした、多種多様な採用方法が増える事で、
多くの方が、自分らしい働き方で挑戦する機会が増える事は
個人にとっても、企業にとっても、とても良い事だと思います。

僕もひとりの卒業生として、
古巣のリクルート、そして卒業生代表を務めるトレンダーズに
貢献して参りたいと思います。

【続編】創業オーラの正体と、魔法の副作用

yosuke-lib.hatenablog.com


これの続きを書きます!

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前回は、創業タイミングにおける
ボーナスタイム(魔法)について書きました。

では、このボーナスタイム(魔法)はいつまで続くのでしょうか?


sudoken.hatenablog.com

僕のリクルート新卒同期のスドケン(KAIZENプラットフォーム社長)も
Blogでこのように書いていました。

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人によっては
創業から2年間が魔法だ、とも言います。
いや3年だ、と言う人もいます。

確かに、
創業の魔法は感覚値2〜3年なんですが、

・なぜ2〜3年で魔法が解けてしまうのか?
・その根本原因は何なのか?

先に、自分の仮説の結論を書きます。

僕は、魔法が解ける本質的な原因は
「2〜3年という期間そのもの」ではなく
「組織規模問題」にあると考えています。

ーーーーーーーーー

この仮説を、自分なりに説明します。

起業したコトがある人ならイメージしやすいかと思いますが、
創業してからしばらくは、

その業務のほとんどは、
いわゆる「オフェンス(攻め)」にだけ使えば良い期間がしばらく続きます。

・仲間を集める為の採用活動
・お金を集める為の調達活動
・プロダクト創り、サービス創り
・PRや広報活動

業務におけるほとんどが
事業を前に進める為の【オフェンス型業務】です。

まだ組織として人数も少なく、
実力のある創業メンバーたち+少数のメンバーぐらいしか居ないタイミングでは

細かいコトなんか気にしなくても問題は起きないし、
細かいコトを気にしているぐらいなら
お互いが背中を預けて、
自己判断でぐいぐいと事業を前に進めるようが効率的です。
(そして、そうゆう働き方の方が楽しいです)

要するに、
創業してからしばらくは
ノーガードでフルスイングでも許される
オフェンスタイム
なんです。

ーーーーーーーー

でも、ある程度の規模の組織を
経営した事がある方なら分かるかと思いますが、
オフェンスだけが経営ではありません。

むしろ、
組織規模が大きくなると
ディフェンスをする時間の方が長く、

好き放題オフェンスができるなんて環境は
希だと思います。

きちんとディフェンスをする事によって
確保したオフェンスタイムを使って
効率よく攻めるのが経営だと思う
のです。

ーーーーーーーーー

ここまで書けばなんとなく伝わるかと思いますが、

要するに、創業からしばらくの
組織規模が30名以下ぐらいまでは、
(社長のタイプやビジネスモデルによっては50名以下)

その組織サイズが故に
ほとんどディフェンスの必要が無く
一心不乱にオフェンスだけに専念できるボーナスタイムがあるのです。

これが僕は創業の魔法の正体だと思っています。


一方、この魔法が解ける瞬間というのは
時期問題ではなく、組織問題に躓いた瞬間です。


組織の人数が増え、
オフェンスだけではなく、
ディフェンスも必要なフェースに突入したにも関わらず

その変化に気がつかず(もしくはおろそかにして)、
オフェンスだけに目を取られ、

その結果として、
組織にひずみが生まれ(モチベーションの低下や離職者の増加)、
足下をすくわれ、結果としてスピードを失う。

これが魔法が解ける瞬間だと思っています。


このタイミングが
30〜50人のいつ訪れるのか?は
ビジネスモデルや、社長の器/タイプなどによって異なるし、

その規模の組織に成長するまでに
2年かかるか、3年かかるかも、会社によって異なります。

ただ、成長しているベンチャーの場合
大体のケースで2〜3年ぐらいで
その規模に突入するケースが多いので

2〜3年で魔法が解ける、と表現されているのだと思います。

ーーーーーーーー

ここからは、
LiBもまさにこれに当てはまるので
自戒を込めて書きます。

ボーナスタイムに
魔法の力を使えば使うほど、
それが解けた時の副作用は強烈だと思っています。

まさに、
スキーやスノボーで
スピードを出せば出すほど、
コケた時は派手にコケるような感じで。

ボーナスタイムをフル活用し、
ノーガードでフルスイングのオフェンスをすればするほど
事業はグングンと、はやい速度で成長します。

そして、ぐいぐいと事業が成長している
拡大の実感」は、想像以上に心地が良く、

自尊心も満たすし、
他の細かいコトも「まぁ成長してるからいいか」と
忘れさせてくれるぐらいの力があります。

この状態こそが落とし穴だと思っていて、
結果、他の細かいコト(=ディフェンス)が疎かになります


そして「拡大の魅力」によって
エンパワーメントされてきた組織は

その成長速度を失った瞬間に、
驚くほど、組織が崩れます。

今まで、全てを癒し、全ての免罪符となっていた
「成長速度」に不信が生まれた瞬間、その反作用は強烈です。


それに惹かれて入ってきたメンバーは離脱し、
それがモチベーションだったり自尊心のよりどころだったメンバーは
会社の未来に不安を憶え、モチベーションが低下し、
最悪の場合は、会社とその未来をdisり始めます。

ーーーーーーーーー

まとめると、

・創業の魔法の正体は、オフェンスだけに集中できるボーナスタイム
・魔法が解ける瞬間は、組織問題に躓いたとき
・30〜50人規模からは、オフェンスのみならずディフェンスも大事

というのが、僕の仮説です。

要するに、
まさに30〜50人の状態こそ、急がば回れなのだ。

攻撃こそ最大の防御、とは良く言うが、
このタイミングだけは逆だと思っていて

防御こそ最大の攻撃、だと言うのが僕の信条です。

ディフェンスこそ、スピードアップの鍵なのだ。

そう信じて、
今年は丁寧にディフェンスにも取り組んでいく所存です。

では、この辺で!

創業オーラの正体と、魔法の副作用

LiB 松本 洋介 さんのブログから。メンバーが20名以上を越えて来るぐらいの、3年目以降になると「創業オーラ」「スタートアップの魔法」も解けてきて、組織の問題が出てくる。私自身も前職で経験しているのと、初期メンバーも同様の経験をしているメ...

Posted by 重松 大輔 on 2016年1月3日

前回、書いた↑このブログは
この記事だけで2万PV近く読んで頂けて、

多くの経営者さんから
「朝会で使わせてもらったよ!笑」
みたいな声を頂きました。

ありがたい限り。

そして、上記スペースマーケット重松さんの投稿に
創業オーラ」「スタートアップの魔法
という単語が出てきますが

実はコレ、
前回の落とし穴の話しにも通じる
非常に深いテーマなので

自分の考えをBlogに書きたいと思います。


f:id:yosuke_lib:20160118161928j:plain


これ1月4日にLiBメンバーと言った初詣の写真なのですが
去年の一桁社員の頃と比べて、一気に人数も増えました。

この初詣から早いもので、1月もすでに後半戦。

あっという間に3月末になれば、
自分で創業したLiBも丸2年が経過します。
(満2年まで、残り2.5ヶ月・・・)

そして4月までには
現時点で内定承諾を頂いている入社予定社が
15名近く入社してくるので、

社員・スタッフを合わせた組織規模も、
たった2年で60名を超える規模となります。


LiBでは、創業から今日まで、
なぜそんなに急ぐのか?ぐらいのペースで
「仲間・資金・プロダクト」を急ピッチで揃えてきました。

それは、ただ不安にかられて
急いでいた訳ではありません。

そろそろ創業2年目も
ラストスパートに差し掛かるこのタイミングで、

改めてその理由を

①創業オーラ(スタートアップの魔法)
②魔法の副作用

という2つのテーマに分けて
Blogで書きたいと思います。


ーーーーーーーーーー

僕は、起業する前に
自分がいつか起業する時のことをイメージしながら
多くの起業家やベンチャーを眺めていました。

創業から100名ぐらいまでの
いわゆるスタートアップと呼ばれるフェーズで
四苦八苦を続ける企業と、

あっという間にスタートアップフェーズを超えて
社員も100名を超える規模になり、飛躍を実現していく企業では
何が違うのだろう・・・?

そんな視点で、多くの事例を見る中で
2つの仮説を持ちました。

今日はその1つ目の仮説をBlogに書きます。


1つ目の仮説。

それは、その企業が創業期に
創業オーラ(スタートアップの魔法)を掴めたか否かという点です。


創業オーラを理解して頂くには
以下のブログが非常に分かりやすいかと思います。

ceonews.jp

起業してすぐはとにかく走り尽くすこと。起業後1年半は起業家から「創業オーラ」が出る。周りは驚くほどこのオーラにやられる。採用も広報も資金調達も、何をやっても期待値以上の成果が上がる時期が最初に訪れる。この間にその後の成長路線を作り切れるかどうかで起業の成否は分かれる。

これは、非常に的を得ている表現だと思っていて、
まさに創業期には創業期にしか醸し出せないオーラと迫力があります。

この創業オーラをまとった状態、
いわゆるスタートアップの魔法にかかった状態を
創業初期に最大限活かせたかどうか?

これでスタートダッシュの優劣が
大きく異なってきます。

ーーーーーーーー

ちなみに、この創業オーラは
起業家全員が掴めるモノでは無いと思っています。

創業オーラを掴める企業と、そうでない企業の違い、、、

そのヒントは
事業打ち出し角度にあると思っています。


打ち出し角度、と言う概念を理解して頂くには
以下のおざーんさんのインタビューが
非常に分かりやすいかと思います。

business.nikkeibp.co.jp

この記事で、当時楽天球団の役員をされていた小澤さんは
新しい事業の成否のカギは、何よりも最初の打ち出し角度にある」と説いています。

打ち出し角度とは、
その事業やサービスを最初に打ち出す際、
どの角度、どのコンセプト、どの視座で設定するか?
という初期設定(初期コンセプト)の大切さの事だと理解しています。


僕は、多くの起業家とスタートアップを見ていて
この打ち出し角度理論は、新規事業だけに当てはまるものではなく、
起業そのものにも当てはまると確信しました。


yosuke-lib.hatenablog.com

この記事でも言及しましたが
僕は、社長の最も大事な役割は構想力だと思っています。

事業においては
コンビニに出かけようとふらりと散歩したら、
気がついたら富士山の頂上に到達していた。

みたいな事は例外中の例外だと思っていて

高い目標を掲げ続けていたからこそ、ここまで高い山頂にたどり着いた。
最初に登ろうと計画していた山頂とはちょっと違うけど。


みたいなケースがほとんどだと思います。


もちろん、
出だしは角度が低くても

その後に、
社長・役員・メンバーが成長し
構想力も、角度も高まった結果として、
成功にたどり着く企業も多くあると思います。
(むしろ、そっちの方が実際は多いと思います)

ただ、残酷な事ではありますが、
最初の打ち出し角度によって
事業の成長スピードに圧倒的な差が生まれることは
紛れも無い事実だと思います。


要するに、
最初の打ち出しのタイミングから
どれだけの事業構想を描けるか?

僕は、実はこれが創業オーラの正体だと思っています。

と言うのも、
創業オーラって言い換えると

「この会社、この事業って
もしかしたら大きく成長するのでは?」
という未来への期待値だと思うからです。

特に根拠はいらないんです。

でも、ワクワクする構想(妄想?)と
ソレを、さも叶えそうな勢いで熱く語る創業者。

ここに初めて創業オーラが生まれて
スタートアップの魔法がかかるのだと思います。

要するに、
筋のよい打ち出し角度未来への期待値を生み、
未来への期待値こそが創業オーラを生み出す
のだと。


創業オーラをまとっている間、
創業者は非常にパワフルです。

周りからの応援も通常の数倍増しになります。

採用力も、通常の数倍増し。

組織の雰囲気、活性度も通常の数倍増し。

要するに、
事業を進める上での魔法の時間(ボーナスタイム)が待っているのです。

このボーナスタイムを獲得し、
その間に、その後の成長路線を作り切れたかどうか。

これが、
スタートアップフェーズで四苦八苦する企業と
そのフェーズを飛び越えて、飛躍を実現していく企業の
分かれ道では?と考えたのです。

ここまでが、1つ目の仮説です。


この仮説を念頭に入れていた僕は、
創業初期はボーナスタイムを生み出す事に最大注力していました。

そして、LiBを客観的に見た際に
ボーナスタイムに突入したと判断した後は

このボーナスタイム中に、
出来るだけ事業を前に進めることに注力しました。


僕個人の休暇なんて、ボーナスタイムが終わってからいつでも取れます。
健康的な生活習慣もボーナスタイムが終わってからでも整えられます。

でも企業においてのボーナスタイムは
そう何回もやってこない。


だからこそ、創業から今日までの1年と9ヶ月、
一気に、息を止めて走るがごとく突っ走ってきました。

そして、自分の持てる力を振り絞って
「人・資金・プロダクト」を急ピッチで揃えました。

これが、創業から今日までの
本音のところの感想です。

ーーーーーーーーーーー

では、
このボーナスタイム(魔法)はいつまで続くのでしょうか?

人によっては
創業から2年間が魔法だ、とも言います。
いや3年だ、と言う人もいます。

僕の考えは少し違います。

そして、
魔法が解けた時の反動(副作用)は、どのようなモノなのでしょうか?

ここに、僕が考える2つ目の仮説があります。


長くなったので、2つ目の仮説は後日のBlogで書きます。

では!

2016年の未来予想図 〜パターンを知りパターンにハマらない〜

今日で年末年始の休暇も最終日、
明日からは、いよいよ2016年の仕事初めとなります。

大勝負の2016年、
LiBグループには、どんな未来が待ち受けてるのでしょう?


yosuke-lib.hatenablog.com

前回に書いた、2015年の総括Blogでも言及しましたが、
2016年のLiBグループのテーマは

パターンを知り、パターンにハマらない」だと思っています。

要するに、
急成長企業の成長期に潜んでいる落とし穴(パターン)に対し、

適切な知識を持ち、
出来る限りの予防を備え、
それでも陥った場合には心血を注いで脱出し、

兎にも角にも、
この勝負の2016年に失速しないこと。

これがLiBグループの2016年のテーマです。

この落とし穴に陥り失速すれば、
描く成長を実現するには、数年の歳月が必要となるでしょう。

しかし、
パターンを知り、パターンにハマらないよう
全員で努力し、回避し、速度を維持できれば、

1年後には、
LiBグループは、目覚ましいほどの成果と
打ち出し角度を実現していると思います。

では、これから待ち受けている落とし穴(パターン)とは何なのか?

僕は前職トレンダーズで、
まさにこのフェーズを四苦八苦しながら切り開いてきたので
この先に待ち受けているパターンは、なんとなく予想がつきます。

この辺りからは、完全に社内向けの内容になるので
このBlogでは、要点だけ簡単に書いて

詳しくは、2016年のキックオフにて
全社員にきちんとプレゼンしたいと思います。

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パターン①
拡大への疑問と、やりがいの喪失

業績が急拡大するフェーズになると
それが嬉しい反面、その急拡大がトレードオフで生じさせる
「顧客期待と、現状クオリティの乖離」や
それが生む「顧客期待への対応不安」が大きくなり、
結果として「こんなに急いで成長する必要があるのか?」という疑問が生まれます。

そして、それがさらに進化すると
「自分はもっと顧客に向き合いたい(=速度よりも質を大事にしたい)」
という論に進化し、結果としてやりがいの喪失につながります。

しかし、スピードを落とせば質が上がる訳でもなく、
逆に言えば、スピードを落としたベンチャーに待っているのは死のみです。

大事なことは
「高いスピードの中で、顧客期待との乖離を埋め続ける」という
地道な作業だけです。


パターン②
会社のビジョンと、日々作業の乖離

事業が加速度的に成長すると、
全員が、恐ろしいほどに忙しくなります。

充実していると言えばそれまでなのですが、

中には、自分がいま担当している【地道な作業】と
会社が掲げている【ビジョン】が繋がらずに
「私は、いま何の為に、何を頑張っているだろう?」と
迷子になるメンバーがあらわれます。

でも、どんな事業
最初から理想的な価値を提供するなどありえません。

大きな未来に向けて
1つ1つレンガを積み上げて行くからこそ、
気がつけば、他社を圧倒するレベルのサービスが提供できるのです。

世界中を繋げる、と言っているFACEBOOK
最初は大学内の学生名簿からのスタートです。

それが、他の大学にも広がり、
世界にひろがり、色々な機能が増え、今に至るのです。

未来と現実のギャップを、日々の努力で埋めて行くこと

これが事業の本質なんだと思っています。


パターン③
知らない事が生む不信と、不信が生むレッテル張り

メンバーが急拡大し、
オフィスなども物理的に離れると、
単純にお互いの相互理解が薄まります

相互理解が薄まった状態というのは
想像以上にやっかいです。

すごく単純な例ですが、
例えば、ご家族の体調が不安定になっているメンバーがいるとして、

その事実を知っているのといないのでは

そのメンバーが、会社の飲み会に参加しなかったり、
仕事中も、不安そうに携帯を眺めていた時に
感じる印象は異なると思います。

知らなければ
飲み会に参加しなくて、付き合いが悪いとか、
仕事中にテンション低いけど大丈夫?とか、

不要な不安や不信を芽生えさせると思います。

要するに、
人の言動なんて、その背景次第で捉え方がいかようにも変わるモノなので
相互理解が減ると、特定の言動だけを切り取って、

あの人はこうだ、とか
考え方が合わない、甘い、違和感がある、などと
不信に繋がり、最終的にはその人物への印象(レッテル)に繋がります。

組織がぎくしゃくしたり、
仲が悪くなったりするのは、だいたいこのケースです。


パターン④
成長が生む勘違い

これは単純です。

世の中のリーディングカンパニーから見たら
蟻んこ同然の自分たちにも関わらず

社内の達成率や成長率に目が取られて
勘違いし、結果、慢心を生んだり、仕事が雑になります。

その結果、クレームが増え、
火消し対応に追われ、足下をすくわれます。


パターン⑤
新メンバーと旧メンバーの対立構造

続々と増え続ける「優秀な中途採用メンバー」に対し、
素直な負けん気と、ライバル意識で戦えれば問題がないのですが

入社順や、現状の役割といった要素が素直さを邪魔して、
対立構造が起きがちです。

本来は、優秀な仲間と切磋琢磨できる環境ほど
自身にとって理想的な成長環境は無いし、

優秀な仲間が、自分の乗っている船の勝率を上げてくれるほど
人生が加速する事も無いはずなので、

このような状態は、単純に視座が下がっているだけです。

中小企業の椅子とりゲームなんて、本当に意味がない。


パターン⑥
スピード重視のえいや採用と、ビジョン浸透の希薄化

事業進捗を優先するあまりに
前職企業のブランドや、履歴書上のスペックだけで
「えいや!」と採用してしまう事が往々にしておきがちです。
(今のところLiBでは大丈夫ですが)

結果、ビジョンや事業への共感度の低いメンバーが増え、
組織の熱量や、一体感が一気に希薄化します。

そうすると、組織全体が嫌な雰囲気に飲み込まれて
最悪の場合は、ネガティブな雰囲気に持って行かれます。

そのタイミングでも、事業が伸びていればまだ救われるのですが、
事業が苦境に立った際に、ビジョン共感が無い社員は、例外無く辞めます。

そして次々と、船を降りて、雑に辞めて行く社員たちを見て
当初の社員たちも大きく傷つきます。

これは絶対に避けなければいけない事態です。


パターン⑦
ドルマネジメント不全

これが、多くの企業において
成長期の一番のやっかいごとだと思います。

要するに、今までは「経営陣+メンバー」という
2階層構造だった組織が、

人数が増え、2階層構想だと
どうしても目が届かなくなる中で、

経営陣の意思やビジョン、戦略を心底理解し、
自分の言葉で語り、現場で意思決定をするミドルマネジメントが居るかどうか。

これが、成長期を乗り越えられるか失速するかの、一番の分かれ道だと思います。

ドルマネジメントの強化

これは、2016年のLiBの最注力テーマです。


パターン⑧
現状維持バイアスとの戦い

根本的に、人は変化を嫌う生き物です。

その変化が、本当であれば望ましいものであっても、
感情的には変化を避けるのが人間だと思います。

組織が急拡大する時期は、
メンバーの数や顔ぶれはもちろん、

組織の雰囲気や文化、
数字や業績への意識、
お互いの関係性、
働くオフィスや、位置関係

など、多くの物が変化します。
その際に、気をつけなければいけないのが現状維持バイアスです。

端的に言えば、
特に根拠のある理由もなく

「昔の方が良かった」
「いつの間にか変わってしまった」
というネガティブな感情が生まれがちです。

喜んで変化し、変化を楽しむ精神的な強さを持てるかどうか。
これが大事だと思っています。

ーーーーーーーー

書き出すとキリがないのですが
大きな点だとこの辺りが、2016年にLiBを待ち受けている落とし穴です。

経営陣とメンバーで一枚岩となり、
これらのパターンをきちんと勉強し、ハマらないよう心血を注ぎ、

結果として、
あり得ない成長を実現する2016年にしたいと思います。


僕自身、経営者として大きな勝負の1年になるので
個人的には健康習慣の仕組み化と体力増強をテーマにして
この1年、走りきりたいと思います。

今年もどうぞよろしくお願いします!

2015年における光と陰

明けましておめでとうございます。

昨年お世話になった皆様、
本当にありがとうございました。

2016年度も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

新年1回目のブログ投稿という事で、
2015年の振り返りを記載しようと思います。

2016年の展望については、また別の記事で書きます。

ーーーーーーーーー

振り返れば、
2015年はLiBグループにとって
大きな飛躍となった1年でした。

ひと桁だった社員数は30名を超え、
有期スタッフも入れれば50名を超える規模に。

月次業績も、前年比で10倍以上の規模になりました。

LiBz CAREERの会員数も前年同月で約4倍、
気がつけば数百を超えるクライアントとパートナーに恵まれ、
日々、多くのキャリアチェンジが実現しています。

資金面においても
合計で3億を超える資金も調達し、
心強いビジネスパートナーにも恵まれました。

そして、HRアワードで優秀賞を受賞したり
多くのTVやメディアに取材頂く機会も増え、
会社の知名度も飛躍的に向上したと思っています。


また社内の体制整備も一気呵成に実現しました。

会社のビジョン、
行動指針(PRIDE)も定め、

人事評価における職級グレードや、
査定フロー、労務契約などもゼロから構築し、

また全社を挙げて取り組んだ
採用力強化プロジェクトも大きな成果に繋がり、

なんと11月12月の2ヶ月だけでも
有望な仲間(入社予定者)に
13名もの内定→承諾を実現する事ができました。


2015年の正月に、
僕は当時まだ一桁しか居なかったLiB社員を前に

2015年はLiBにとって第一の成長期となる。
企業の成長期を中から味わえるチャンスは早々ない。
こうやって事業は伸びるのか!
会社はこうやって拡大するのか!と身を持って体験して欲しい。
そしてその経験を自分の宝としてほしい

と伝えました。

その言葉通り、
まさに2015年はLiBにおいて
プロダクトグロース、業績、内部体制、知名度、ブランディングなど
多方面において、

まさに「メキメキ」と音を立てるように
会社が成長した、第一次成長期であったと思います。

2015年、LiBに関わり、
お力添え頂きました多くの皆様に
改めて、深く御礼申し上げます。

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一方で、悔しかった事や
間一髪でギリギリ危なかった事もありました。

大きな反省としては

①創業メンバー(子会社役員)の離脱
②社内コミュニケーションにおけるプロ意識欠如
③難航した資金調達プロセスと、資本業務提携のシナジー未創出

の3点です。


まず1つ目に、
昨年で一番辛く、苦しかった反省としては

共に創業前からLiBを企画し、
一緒に起業した創業役員の1名が
会社を去る形となりました。

そこに至るまでには
いくつかの理由が複雑に絡み合っているので
説明が難しいのですが、

本質的には、
僕の社長としての力量不足だったと思っています。

彼自身の成長速度と事業の成長速度のバランス、
彼に求める責任の重さと家族事情などのバランス、、など
僕自身が、もっと配慮できた点があったと反省しています。

事業責任者として事業の舵を取ることも、
そして経営者として立ち振る舞い、意思決定する事も
全てが初めて尽くしだった彼に対して、

少なくとも上場まで含めて
会社経営を7年間舵取りをしてきた自分が

同じ目線で同じ役員と言う立場を要望するたけではなく
他に出来た事があったのでは、と。

事業や会社の成長速度と
創業メンバーの成長速度に乖離がでて
ひずみが生まれる事は、

起業においては
「よくある出来事」の典型例だと思いますが、
それが分かっていても回避できなかった事は
やはり自分としては悔しかったです。

最後、家族の不幸も重なり
業務責任と家族責任の狭間で苦しみ、
その結果として会社を去る決断をした彼に対して、
自分は、社長としての非力さを打ち付けられました。

この出来事は、
僕がLiBの社長を続けて行く以上、
一生忘られない、大きな反省となりました。

自分が経営者として常に心がけている事の1つに
パターンを知り、パターンに嵌らない
という言葉がありますが、

今回のケースは、パターンを知っていたにも関わらず
回避する事が出来ませんでした。

2016年は、組織と事業が拡大した分、
今まで以上に、おおくの「落とし穴(パターン)」が待ち受けています。

パターンを知り、パターンに嵌らない
この言葉を今一度じっくりと噛み締めて、2016年に備えようと思っています。


そして、彼が去った結果、
彼が統括していた事業の進捗にも大きな影響を及ぼし、
メンバー達には、数ヶ月とても苦しい想いをさせてしまいました。

ただ、そんな一番辛い時期にも
一番踏ん張り、頑張り続けてくれたのも
そのメンバーたちでした。

絶望的に悔しかった10月、11月を経て
12月に全員で達成を実現し、
大きな成功体験を得られた事は
去年で1番嬉しかった出来事かもしれません。


そして2つ目の反省は
「社内コミュニケーションにおけるプロ意識欠如」です。

LiBは、色眼鏡抜きにみても非常に社内コンディションがよく
社員同士もとても仲が良く、空気もエネルギーに満ちた環境です。

そして互いが、互いの努力を讃え合い
応援し合い、支え合う文化は、もはやDNAレベルに根付いています。

その一方で、それらの逆作用として、
互いが、お互いをプロとして律しあい、

お互いに厳しい要望をぶつけあったり、
指摘しあったり、という「厳しい会話」が
まだまだ苦手です。

要するに、
組織の精神年齢がまだ幼い状態であり、
発信側も、受け手側も、プロ意識に欠けるシーンが少なくありません

これもひとえにトップである自分の責任なのですが、
この状態は、とても良く無いと危機感を持っています。


本来、事業を前に進める為であれば
細かい事は気にせずに、もっとぶつかり、

お互いが良きライバルとして
指摘し合い、成長を求め合うべきです。

ビジョン達成のため、事業推進のため、自己成長のためであれば
厳しい環境や、高い目標、速いスピードも厭わないという
挑戦マインドのある人にとって、居心地の良い環境を産み出すべきで、

逆に言えば、
仲良しサークルのような働き方がしたい人にとっては
居心地が悪いぐらいの環境
にしなくてはならないと思っています。

この点は、2016年の最重要テーマの1つだと考えています。
上記した「パターンを知り、パターンに嵌らない」の通り、

組織の拡大期/成長期には、
多くの落とし穴(パターン)がありますが、

その全てにおいて
社内同士が気を遣うようなコミュニケーションをしていては
どの落とし穴も回避する事ができません。

要するに、パターンに嵌らないための大前提として
プロ同士の、率直で、真っ直ぐなコミュニケーションが鍵なのです。

よって、まずは僕自身が強い覚悟をもって
このテーマに取り組もうと思っています。


最後の反省は
「難航した資金調達プロセスと、資本業務提携のシナジー未創出」です。

2015年の7月に2.7億円の資金調達と
資本業務提携を発表したLiBですが、

その資金調達の後ろ側には、色々なドラマがありました。

この一連のドタバタと反省については、
いつか改めてブログにも自分への備忘録も踏まえて
記載したいと思っているのですが

要するに、自分が想定していた以上に
資金調達に自分の労力と時間をかけてしまった事と、

それによって、
いくつかの事業の打ち手が遅れてしまい、
事業の進捗に影響が出たことが、社長としての反省です。

無事に調達できた事だけみれば
「おめでとう!」という話なのかもしれませんが、

僕としては「理想の時間のかけかた」では無かったです。
そしてその結果、社長の時間という会社にとって一番のリソースを
最適に分配ができずに、事業推進が遅れたと思っており、
これは今後に向けて大きな反省となりました。

そして、事業上のシナジーを構想して
資本参加して頂いた株主兼パートナーの企業様とも

まだ願うレベルでのシナジーが実現できていないのも
座組みを描いた自分自身の責任だと思っており、
これも2016年には必ず目に見える形にしたいと決意しています。


ーーーーーーーーーーー

以上、改めてまとめてみて
光も陰も、本当に色々とあった2015年でしたが、

想定の範囲で事業が進み、
組織が成長できている現実に、
まずは大きな感謝をしています。

そして、反省を胸に、
創業から3年目を迎える2016年を
より実りある一年にできるように

正月にじっくり考え、ゆっくり休み
勝負に備えたいと思います。

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